Career Development Program、無事終了。

先日企画していたセミナーが無事終了した。




まずはラクロス部の同期でもあった山本氏の講演。山本講師の17年に及ぶビジネスマンとしてのキャリアや、ケンブリッジMBA留学の体験談は、普段歯科医師として生活している限り聴くことはないものばかりであった。ビジネスマンとしてのキャリア形成も、歯科医師としてのキャリア形成も、ゴールから逆算して物事を実行していくというコンセプトなど、本質的に重要なことは何ら変わらない、ということが理解できた。

次に講演して頂いた松浦先生、その存在は5年程前からブログを通じて存じ上げていたものの、直接お会いするのは今回初めてであった。ほんとうに予想以上に懐深い人物で、ユーモアを交えた講演の中でも、そのまっすぐな生き様、仕事や勉強に取り組む時の集中力とチャレンジ精神には、参加した皆さんも感銘を受けたはずだ。

すでにご存知の方も多いと思うが、松浦先生のブログは一読の価値が大いにあるので、一度読んでみて欲しい。

The Japanese Endodontic Resident Blog
松浦精密歯科 理事長ブログ

今回は私のプレゼンテーションの最後、時間切れになってしまい「これからのこと」について話せなかったが、私自身は来年8月にプログラム修了後、日本に帰国し開業する予定でいる。

開業医として現場で働く立場となると、やはり日本の方が圧倒的に働きやすいと感じていて、私自身の「能力を最大限に発揮するにはどこで働くことのが良いのか」、自分の「ゴールは何か」という点を鑑みると、「日本帰国」が現状ではベストだと判断したからである。

アメリカの歯科医師国家試験、実技試験、開業医としての臨床、ファカルティとしての大学での臨床教育など、いずれも魅力的な仕事ばかりで、歯科医師としての知識やスキルや総合的な経験値を大いに高めてくれるに違いなく、あと10年若ければアメリカに残るという選択肢もあっただろう。だが現時点ではすぐに帰国して自分の「ゴール」を実現することに集中したいと考えている。

アメリカはまず所得税などの税金や民間の保険料や教育など全体的な生活費が非常に高い(日本とあまり変わらない)。外食も値段やチップの割にその味は日本とは比べようもない等、生活する上で理由は多々あるが、とにかくアメリカで仕事する際、「ゴール」に至るまでのプロセスが圧倒的に煩雑で、ゴールそのものに辿り着く前の段階で消耗してしまう、ストレスを感じることが多いのだ。一旦、やりたいこと、ゴール、やるべきことが決まると日本の方が手っ取り早い、というのは一つの真理だろう。


私のキャリア上の「ゴール」の一つは、セミナーでもお話したように日本に帰国し、自身のクリニックで、「臨床教育」を実現していくことだ。早速先日、セミナー参加者の方から私の開業先で代診として勤務してみたいという相談を受けた。直接懇親会でお話した方とはすでに個別にやり取りを始めているが、もし興味がある方がいらっしゃれば、私宛にご遠慮なくメール頂ければと思う。

そうはいってもセミナーに参加された皆さんは、高い意識と行動力を持ち合わせている方ばかりなので 、今後のキャリアについては全く心配はしていない。ただ、年末は多少将来のことを考える時間も取れるだろうから、少しで構わないので、先こともじっくり考えてみることをオススメする。

まずは目標を決め実行に移し、現実に合わせて少しずつ修正を加えつつ、毎日全力で仕事に取り組み、ポジティブな心持ちで今出来ることに集中し、結果を出し続ける。取り組むべきスタンスやコンセプトはセミナーでお話した通り。明日からでもすぐに出来ることばかりだ。

そうした中で、いつか何かの縁があって、皆さんと一緒に仕事をする日が来るのであれば、これほど素晴しいことはない。是非来年も前向きに、歯科臨床を楽しんで頂ければと思う。

またいつかお会い出来る日を楽しみにしています。

白 賢